どんなスキルを身に付ければ役立つの?
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会社員に必要なスキルの前に大切なのが「組織理解」
まずは会社員は組織で働く事実を理解する
会社員としてまず大切にすべきなのは、組織で働くことを理解すること。
そんなこと言うと、「そんなの当たり前じゃん!」と言われそうですが、意外に分かっていない人が多い。
多くの組織では、社長、部長、部門長、課長、係長、担当者のようにポジションによって意思決定できる範囲が決まっています。
そして社長を除いた人には上司がいるので、最終的な意思決定は上司が行いますよね?
社長にも、株式公開をしていれば株主が意思決定を行い、子会社であれば親会社が意思決定を行います。
このように組織で働くためには、ピラミッド型組織のヒエラルキーを意識した行動が必要です。
会社員に必要なスキルは「組織を考慮した行動」
「組織を考慮した行動」ができる人は実は少ない
会社員は組織で働く事実を理解したうえで、会社員に必要なスキルは何か。
最も大切なのは、「組織を考慮した行動を日々行えるか」です。
どんなに素晴らしい特許技術を持っていても、どんなに素晴らしいプログラミング技術を持っていても、組織が求める行動を行えていなければ、何の役にも立ちません。
例えば、「世界一のラーメン屋」を目指す企業に入社したら、どんな行動を行いますか?
もし僕がこの企業に入社すれば、
- 現在はどこのラーメンが世界一なのか
- 世界一のラーメンは何が評価されてるのか
- 自分たちの会社はどんなブランドラーメンを作るのか
こうして「世界一のラーメン屋」になるために、努力をしようとします。
もし僕がこの企業に入社して
- ラーメンを分析するためのロボットを作る
- 世界中のラーメンを食べ歩く
- 自分の好きなラーメンを作る
こうした行動を取ったら、世界一のラーメン屋になるための行動として、相応しくないことが分かりますよね?
組織でも実は、同じようなことが起きています。
例えば、
- 上司が求めていない仕事を勝手にする
- 自社利益を考えずに取引先の要求ばかり実現する
- 社長や部長から重要な依頼をされても、目先の仕事を優先する
極端な例ですが、実際はこうした「組織を考慮しない行動」をとる人が多くいます。
一方で「この人は優秀だ!」と言われる人は、当たり前のように「組織を意識した行動」をとっています。
「組織を考慮した行動」とは何か?
そもそも、「組織を考慮した行動」とはいったい何か。
僕は「相手の立場に立って考え、行動ができる人」と定義しています。
相手の立場とは、1つ、2つ上の役職のこと。
もし下っ端の会社員であれば、係長、課長の立場に立って、行動ができるかです。
何か仕事を指示をされたら、作業としてその仕事をやるのではなく、その作業の意味を考える。
もし単純な作業を依頼されても、係長、課長からすると指示に何か意図があるかもしれないし、もしかしたら依頼に漏れがあるかも知れない。
ただの作業ではなく、作業が求められる背景など意味を考えれば、不足点にも気付けるかも知れないし、リカバリーができるかも知れない。
このように相手の立場に立った行動がとれる人は、組織では貴重な人材として評価されやすいです。
「組織を考慮した行動」は、どの会社でも必要になる
組織を考慮した行動は、どこの会社で働くにも必要。
会社のことなんて一切考えず、自分のやりたいことだけをやっている。
こんな人はごく一部のはず。もし認められているとしても、特殊なスキルを持っている人に限られるでしょう。
多くの人が会社員として働く場合、大企業でも、ベンチャーでも「組織を考慮した行動」は必要です。
もちろん、会社員としてスキルアップしていくには、ヒューマンスキル、テクニカルスキル、コンセプチュアルスキルなども必要ですが、組織を考慮した行動はその前段にあるもの。
転職活動する際には、「どんなスキルを持っているか」「どんなことをしてきたいか」について質問があるのは当然。
ただしスキルや成果をアピールする前に、企業や上司が求める業務があったからそれに全力で取り組んだ結果として、スキルが身に付き、成果を残せたと伝えた方が圧倒的に印象がいいはず。
組織にとって、パフォーマンスが出せることも重要ながら、使いやすい従業員であることも大切です。